ハーレクイン・シリーズ
両親が旅行中に交通事故で亡くなった――。看護師長のクロティルドは突然の知らせに、思わず椅子に座り込んだ。心配して見に来てくれたドクター・サッカリーの言葉も耳に入らない。クロティルドはすぐにフィアンセのブルースに連絡をとった。同じ病院で働く研修医の彼に、実家まで送ってもらおうと思ったのだ。でも彼は上司と会食の約束があって、どうしても行けないと言う。将来がかかっているから絶対断れないと……。茫然とする彼女に、ドクター・サッカリーが声をかけた。「家には僕が送っていくよ」クロティルドは言われるままに、その厚意にすがった。やがて味わうフィアンセのさらなる冷たい仕打ちを予期したように。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年06月05日
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- 著者
- ベティ・ニールズ
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- 訳者
- 森香夏子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-22100-1
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- 書籍番号
- I-2100
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モニター
病院という緊張と緊迫した日常の中でヒーローが押し付けることなく、静かに穏やかに、やさしくヒロインを包み込み、両親の事故死や婚約者の裏切りに傷ついたヒロインを癒していきます。なんて頼りになる素敵な男性なんでしょう! こんな素晴らしい男性が心をつくしてくれてるのに、そうと気づかないなんてヒロインは鈍感すぎますね。ヒロインをずっと見守り支えてきたヒーローの大人の愛にうっとりしました。
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モニター
とてもよかった!! どんな展開になるのかわかりませんでしたが、アッと驚くような結末にちょっとびっくり! 話の内容には、心温まるというか、優しさが全体にあふれているような感じでした。初めてベティの作品を読みましたが、また読みたい、と思わせてくれるようなひとつでした。さすが、記念すべき作品でしたね。
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モニター
イギリスとオランダを舞台に看護師のクロティルドの繊細で葛藤する乙女心の描写に共感し、また話のテンポの良さに引き込まれ一気に読み終えました。両親の死の際に、手助けしてくれたジェイムスは男前過ぎます。彼のようにクールで洗練されていて、自分の愛する人を自然に、だけど大きく包み込む優しさを持っている医師がいたら誰でも恋してしまう事でしょう。
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モニター
穏やかにすすむ愛…ドクター・サッカリーに支えられてフィアンセに裏切られた心を癒され、それが自覚しないまま恋から愛へ変わっていく。クロティルドがドクターの一言一言や、態度に期待したりがっかりしたりする様子がすごくかわいらしかった! 読んでいて、恋のわくわく感を感じ、恋がしたくなるようなお話でした。
イギリス南西部デボン州で子供時代と青春時代を過ごした後、看護師と助産師の教育を受けた。戦争中に従軍看護師として働いていたとき、オランダ人男性と知り合って結婚。以後十四年間、夫の故郷オランダに住み、病院で働いた。イギリスに戻って仕事を退いた後、作家活動に入る。穏やかで静かな、優しい作風が多くのファンを魅了した。2001年6月、惜しまれつつ他界。彼女が生みだした作品は百三十以上にも及ぶ。