ハーレクイン・シリーズ
自社の贈賄を発見したアデナは、上司である恋人の関与も同時に知ることになった。ショックと憤りから、彼女は会社にも恋人にも別れを告げ、贈賄の相手会社を訪ねる――この不正を正すよう訴えなければ。現れた社長のホルトは、予想に反して若くハンサムな男だったが、アデナの訴えを気にも留めない様子でブランデーなど勧めてくる。そして、不正を正すどころか、彼女にとんでもない申し出をした。「きみには、その古い情報よりはるかに値打ちがある。その魅力をぼくに売ってくれないか?」驚きに口もきけない彼女の唇を、ホルトの唇がふさいだ。
-
- 頁数
- 192頁 / 新書判
-
- 発行日
- 2010年05月05日
-
- 著者
- ジェイン・アン・クレンツ
-
- 訳者
- 早川麻百合
-
- 定価
- 755円(税込)
-
- ポイント
- 0pt
-
- ISBN
- 978-4-596-51377-9
-
- 書籍番号
- D-1377
-
モニター
事業で手腕を揮い、手に入らないものなどないと思われているホルトだが、その内面は少年のような脆さやかわいさを感じさせてくれる男性です。人物像がしっかり描かれていると思います。物語はアデナがある意図を持って、ホルトに高価な腕時計を贈った事で展開していきますが、ホルトの誤解があってアデナの思い通りには運びません。無邪気に喜ぶホルトの誤解を解けないアデナの気持ちが手に取るようにわかります。母性本能をくすぐられると女性は弱いですものね。
-
モニター
アデナは会計士。恋人が企業秘密を横流しをしているのを見つけ、この不正を正す為に相手の会社の社長ホルトを訪れた。彼はこの申し立てを気にせず、思いがけず彼女に男と女の関係を求めてきてアデナを慌てさせる。彼は「世の中はすべてお金だ。買えないものはない」と信じているような男性で、そんな彼の考え方に反発しながらも彼に引かれていくアデナが面白く、男女の駆け引きが楽しめる笑える本でした。
-
モニター
ヒーローに愛情には代償なんていらないことをわかってもらおうと、奮闘するヒロイン。ヒロインがこれならわかってもらえるに違いない!と自信があった行動も、ヒーローがまったく理解してくれないなんて・・・と思いきや、ヒーローが一枚も二枚も上手で、ラストシーンでヒーローが真意を語る場面は、読んでいて思わずニヤッとしてしまいました。30年近くも前の作品ですが、二人の会話や行動に違和感を感じることもなく楽しく読めました。
-
モニター
この世の欲しいものは全てお金で買えると信じているホルト。読み始めた頃は「何なの、このヒーローは!」といらいらしてたのですが、だんだんなんだか可愛いらしく、いとおしく思えてくるのだから不思議。アデナと一緒にドキドキ、イライラの恋を楽しみましょう。
カリフォルニア州で歴史学と図書館学を修了し、司書として働いたあと1979年より作品を発表。7つの作家名をもち、現在はアマンダ・クイック、ジェイン・キャッスル、ジェイン・A・クレンツの3つの名義をジャンルによって使い分ける。バラエティに富む著作は150冊を超え、全米有力各紙のベストセラーリストをつねに賑わせている。米ロマンス作家協会特別功労賞をはじめ受賞歴多数。