ハーレクイン・シリーズ
姉夫婦が飛行機事故で亡くなり、姪を引き取って数カ月。ジャックはいま、とんでもない危機に直面していた。姪を育てる資格がないと児童保護局に判断されかけ、養育権を奪われそうになっているのだ。確かに大企業の経営者として忙しい日々を送り、姪もなついてくれない。だがジャックはどうしても、愛する姉の遺子をこの手で育てたかった。そこで弁護士の助言に従い、体面を整えて保護局を納得させるため、ふさわしい“妻”を探すことに決める。公然と妻候補を募るわけにもいかず、表向きはナニーを募集したところ、大勢集まった中に、一瞬でジャックの目を釘づけにする女性がいた。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年05月05日
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- 著者
- デイ・ラクレア
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- 訳者
- 杉本ユミ
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- 定価
- 734円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-51375-5
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- 書籍番号
- D-1375
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モニター
最後まで男性視点で書かれているにもかかわらずハーレクイン要素は一切失われていない。ジャックが読み取り感じるアナライズの感情を読むと自然と同じ女性であるヒロインの書かれていない心情や感情を感じて文にない文を合わせて読み進めている感じになりました。アナライズとの関係を必死に考える、普段読めない男性視点や感情を読め、さらに最後まで気の抜けない展開で何度でも読むことが出来ました。
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モニター
「養父母の突然の死」という心の傷を負った姪の養育を決断したことで、仕事第一、独身主義のジャックの運命が大きく変わっていきます。養育権獲得を確実なものにするために選択した手段は、ナニーのアナライズとの契約結婚。アナライズの献身により、姪の心の傷が徐々に癒され、頑ななジャックの心の壁も崩されていきますが・・・。
ドラマチックなストーリー展開ながら、行間に静かな日常をも感じさせる穏やかな文体が、とても魅力的でした。要所にちりばめられている伏線がいっきに結実するエンディングや、登場人物の細やかな描写に作家としての力を感じました。次回作が楽しみです。 -
モニター
「めぐり逢い」とは誰とのめぐり逢いを「待ちわびて」いるのかしら……ロマンチックな想像をしながら読み始めて下さい。億万長者ジャックが、本来の目的である花嫁候補探しを隠してナニーを募集します。大勢の応募者の中から、他の応募者とは違うタイプの女性が目に飛び込んできます。男女の愛・秘密・心が揺さぶられる想い・想像を超えたストーリー展開! 最後の最後に宝が待っているようなお話です。
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モニター
毎日、ニュースで小さな子供への親からの虐待が伝えられる現状を、この作品は改めて考えさせてくれました。家族の絆に血縁が関係あるのかないのか、とか、異変に気づく人が身近にいるか、とか。もちろん、ハーレクインですから、この作品にはすてきなロマンスが織り込まれていますが、それだけではない、ほかの大切なものも心に訴えてきます。とてもすばらしい作品でした。
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モニター
大企業の経営者としてハードな毎日を送っているジャックと、両親の突然の事故死で心を閉ざしたイザベラ。そんな2人が心優しく、愛情深いナニー、アナライズとめぐりあい、ゆっくりと確実に心を通わせていく様子が丁寧に描かれており、ほのぼのと心が癒される作品でした。心の壁を乗り越えて、真実の愛に気づき、本当の家族になった3人に心からエールを送りたいと思います。
家族とともに、ノースカロライナ州東岸沖の小さな島、ハッテラス島に住む。毎年激しい嵐に襲われ、しばしば停電に悩まされながらも、それを補って余りある、美しい自然や楽しい釣り、そしてこの上なくすばらしい海の眺めに魅せられている。家族で飼う猫や、息子が飼うハムスターなどに囲まれ、にぎやかに暮らしている。