ハーレクイン・シリーズ
兄が幸福な結婚をして以来、エミリーの心はときおり沈んだ。婚約者が財産目当てだったと知ったときの、あの屈辱……。美人でもない私が、幸せを夢見たりしてはだめ。ところがある日の散歩途中、エミリーは野性味あふれる男性と出会い、互いに名も知らぬまま熱いキスを交わした。ウィリアムは花嫁候補として舞踏会で紹介されたレディが先日の奔放な娘だと気づき、度肝を抜かれた。見知らぬ男とキスをするような娘が、社交界で評判の模範的な淑女!がぜん興味を引かれたウィリアムの胸に、いたずら心が頭をもたげた。
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- 頁数
- 288頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年04月05日
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- 著者
- シルヴィア・アンドルー
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- 訳者
- 石川園枝
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- 定価
- 954円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-32390-3
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- 書籍番号
- HS-390
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モニター
ヒストリカルは「堅苦しくて読みにくそう」という印象だったのですが、この作品はそんなイメージを覆してくれました。現代のロマンスと比べると古めかしいところはありますが、ウィリアムとエミリーのユーモアたっぷりの会話はとても楽しめました。ロマンスだけでなく、ハラハラ・ドキドキといった、サスペンス的要素も盛り込まれていて、ストーリーにすっかり引き込まれ、最初はずいぶん厚みのある本だと感じていたのですが、読み終えた時には「もう終わり?」と思ってしまったほどでした。
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モニター
いつもは強がっていても、本当は繊細で感受性豊かなエミリー。冗談好きだが、ここぞと言う時に頼りになるウィリアム。運命を感じながらも些細な事ですれ違う展開にヤキモキさせられます。しかしある一つの事件を機に互いの存在の大切さを再確認するのですが、“こんな男性が居たらいいな”とどの場面でも思わせるウィリアムがとにかく素敵でした!
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モニター
木の上から落ちてキスする出逢いはまさに運命的! 二度目に会ったのは舞踏会で彼は見違えるように紳士になってあらわれたけど、エミリーは必死に避けようとするところがもどかしくもありクスッと笑えてしまうところでもある。後半は二人の恋の行方とハラハラの展開でドキドキしました。
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モニター
ロマンスと冒険、ちょこっとミステリーと楽しさいっぱいの1冊でした。いつもの自分を忘れてしまうような出会いのキス、そこから始まる二人のロマンスはうまくいくと思いきや、誤解と頑固さに阻まれて・・・。
ヒロイン・エミリーのちょっと頑固なところと、それを時に叱り、時になだめる温かい家族。ヒーロー・ウィリアムのウィットに富んだところと忍耐強く頼りがいのあるところ。包容力のあるヒーロー、もう登場人物がみな普通でありながらとても魅力的。ヒーローの甥、姪もかわいいかったです。
英国の有名カレッジで長く副校長を務めていた。初めて小説を出版したのは一九九一年、ハーレクイン・ミルズ&ブーン社からで、以来、主にヒストリカルを執筆している。男性に求めるのは高潔さだと語り、政治家にそれを求めるのは難しいとも。四十年以上連れ添った夫と愛犬と共にイングランド南西部に暮らす。