ハーレクイン・シリーズ
花嫁の憂鬱
「身も心もわたしのものになるんだ」伯爵は冷酷に言った。
わたしが養女だったなんて……。クリスティーナは打ちのめされた。イタリア貴族の血を引く彼女は、生後まもなく母を亡くし、祖母の計らいによって、ある条件付きで叔母夫妻に託されたのだという。それは“マルケージ伯爵の花嫁になること”先日湖で出会った傲慢な伯爵――彼こそが許婚のマックスだった。激しくキスされたことを思い出し、クリスティーナの頬が熱くなる。嫌いな相手なら結婚は無理強いしないと養父母は優しく言った。でもこれまで贅沢な暮らしができたのは、祖母からの養育費のおかげ。受け取った額はあまりにも莫大で、養父母に返済は不可能だろう。わたしはこの運命を受け入れるしかないの?
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- 頁数
- 288頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年03月05日
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- 著者
- ヘレン・ディクソン
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- 訳者
- 飯原裕美
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- 定価
- 954円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-32388-0
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- 書籍番号
- HS-388
イングランド北東部サウス・ヨークシャーに、夫と二人の子供と共に住む。緑豊かな土地を耕しながら思索にふけり、作業小屋でロマンス小説の構想を練るという。趣味は読書と旅行。とりわけ田園風景の美しさや歴史的な名所旧跡は貴重なインスピレーションを与えてくれると語る。