ハーレクイン・シリーズ
雨が連れてきた恋人
ベティ・ニールズ・コレクション
雨のなか、娘はとぼとぼ歩いた——まぶたの裏に彼を思い浮かべながら。
看護師のサマンサは仕事に一生懸命で、恋とは無縁。それでも友人の恋の話にはきちんと耳を傾け、ひがんだりしなかった。そんな彼女とオランダ人医師ギレスの出会いは最悪だった。彼はやけどで入院した老家政婦を見舞いにやってきたのだが、サマンサをはるか上から見下ろすような尊大な態度なのだ。他の看護師は彼を、思わずうっとり見つめてしまうと評していたけれど。しかし、夜勤明けで疲れていてついかっとなったサマンサに、ギレスはかえって興味をひかれた様子で、食事に誘ってきた。私が抱いていた反感を、彼はいともたやすく好意に変えてしまった。でも、なぜそんなことを? 彼には美しい恋人がいるのに……。
-
- 頁数
- 160頁 / 新書判
-
- 発行日
- 2025年02月20日
-
- 著者
- ベティ・ニールズ
-
- 訳者
- 深山咲
-
- 定価
- 730円(税込)
-
- ISBN
- 978-4-596-72195-2
-
- 書籍番号
- MP-112 (初版I-2286)
-
- ミニ
シリーズ - ベティ・ニールズ・コレクション
- ミニ
イギリス南西部デボン州で子供時代と青春時代を過ごした後、看護師と助産師の教育を受けた。戦争中に従軍看護師として働いていたとき、オランダ人男性と知り合って結婚。以後14年間、夫の故郷オランダに住み、病院で働いた。イギリスに戻って仕事を退いた後、よいロマンス小説がないと嘆く女性の声を地元の図書館で耳にし、執筆を決意した。1969年『赤毛のアデレイド』を発表して作家活動に入る。穏やかで静かな、優しい作風が多くのファンを魅了した。2001年6月、惜しまれつつ永眠。