ハーレクイン・シリーズ
父の死後、シドニーは不思議な館に兄と移り住むことになった。古びた無人の館には迷路があり、不気味な雰囲気をたたえている。そんななか、幼なじみのバートが突然やってきた。今や子爵となったその精悍な姿はまぶしいほどだ。でも、なぜ急に現れたの? 彼女の胸にほろ苦い記憶が甦ってきた。床下から見つけた頭蓋骨を前に、バートはすっかり混乱していた。地元では迷路に邪悪な呪術師の魂が宿り、死を招くと噂されている。目的のために芝居をしていると悟られてはならない。ブレーキをかけたいのに、再会したシドニーはあまりにも魅惑的で……。
-
- 頁数
- 288頁 / 新書判
-
- 発行日
- 2010年02月05日
-
- 著者
- デボラ・シモンズ
-
- 訳者
- 古沢絵里
-
- 定価
- 954円(税込)
-
- ポイント
- 0pt
-
- ISBN
- 978-4-596-32387-3
-
- 書籍番号
- HS-387
-
モニター
大人になって再会した三人の幼馴染の中に、お互いへの疑惑と愛情がせめぎ合い、事件の謎が新たな謎を呼び、もつれた糸がどんなふうにほぐれていくのか・・・。でも三人三様の魅力が素晴らしくて、はらはらしながらもワクワクと読み進みました。ラストはとても素敵で、この上なくあたたかい気持ちになりました。
-
モニター
ヒロイン兄妹は父を最近亡くし、叔母から曰く付きの地所を相続します。そこへ兄妹の幼なじみであるヒーローが訪れますが、ヒロインに怪しまれ、お互いをなかなか信じることが出来ません。彼らの父の死の謎やドルイド僧、あやしい迷路・・・謎めいた展開に引きつけられて一気に読みました。他のデボラ・シモンズの作品と比べるとどちらかというとロマンスよりミステリーの方に重点が置かれている感じがしました。
-
モニター
父と大伯母の急死によって不気味で人を寄せ付けない雰囲気を放つオークフィールドを相続することになったキットとシドニー兄妹。分厚い板材で釘づけにされた裏庭側の窓。裏庭にある巨大な黒々とした生垣の迷路。やはり父の急死により今や子爵となった幼馴染のバートの突然の来訪。図書室から見つかった謎の頭蓋骨。使用人たちの奇妙な行動。次々に現れる謎に、男らしい美貌に溢れたバートと美しい娘へと成長したシドニーとの相手に反発しつつもどうにもあらがえないチカラで惹かれあう恋の行方が絡み合い、ストーリー展開に目が離せません! 恋愛・冒険・推理・歴史的要素が満載の読みごたえ充分の一冊です。
-
モニター
学者の娘シドニーと子爵バートの身分違いの恋ですが、最初は二人とも自分の気持ちに気づいていません。話の前半は推理小説のような感じで推理小説好きの私は一気に後半へ読み進めることができました。純粋なロマンス小説を求める方にもいいでしょうし、私のような推理小説好きにもお勧めします。
-
モニター
デボラ・シモンズの中世の作品は、好きでよく読んでいたのですが、今回のイギリス摂政期の作品は初めてでした。しっかりとした意思を持つシドニーと領主貴族のバート、はじめはお互いに反発しあいながらも事件の真相を究明していく二人。少しずつお互いに意識しあっていく様子に、思わす「早く告白して」と叫びたくなりました。二人の恋の行方と迷路の謎が重なり、最後までやきもきさせられました。
-
モニター
ヒストリカルの本は初めて読みました。正直、長編を読むのは自信がなかったのですが、読み進めていくとあっという間に時間が立って、とっても面白かったです。ロマンスも面白いですが、謎めいてるお話もスリルがあって楽しかったです。
-
モニター
ヒロイン・シドニーは古い不思議な館に兄のキットと共に住むことになり、そこで幼なじみのバートに再会します。バートが現れたのには訳があったのですが・・・館と迷路に隠された秘密がシドニーとバートの前に立ちはだかり、二人の間はじれったすぎるほど進みません。とても謎めいた独特の雰囲気の中、シドニーの芯の強さと、バートの頼もしさが魅力的でした。
日本では『狼を愛した姫君』(HS-14)でデビュー以来、ナンバーワンの人気を誇る作家。ディ・バラ家やド・レーシ家の面々を主人公に据えた中世の物語と、華やかなイギリス摂政期(十九世紀初頭)の物語を描き分ける。「どの作品もそれぞれ個性の際立ったものに仕上がるよう心がけている」と語る。夫と息子二人、猫二匹と迷い犬とともに、米オハイオ州に在住。