ハーレクイン・シリーズ
伯爵と踊れない壁の花
誰からも哀れに思われている私が、危険な伯爵に恋をするのは高望みなの?
大事な社交界デビューを前にして、ハティは恐ろしくてたまらなかった。事故で脚に大怪我をした私は、一生不格好にしか歩けない。世間からは、花嫁としての価値が下がった女、と同情されている。ところが、ボーフォート伯爵ジャスパーだけは違った。ハティの兄の親友は世間では手のつけられない放蕩者として有名だが、とても男らしくて優しく、彼女は幼いころからずっと憧れていた。おどおどと赤面してばかりで、ろくに口をきいたことはなくても。そのジャスパーが私に、ワルツを踊ってほしいと言ってくれた。しかし当日、伯爵が現れることはなく、ハティはみじめな壁の花として踊る男女を見つめるしかなかった……。
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2023年06月05日
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- 著者
- ヴァージニア・ヒース
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- 訳者
- 堺谷ますみ
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- 定価
- 910円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-77178-0
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- 書籍番号
- PHS-304
幼いころから寝つきが悪く、天井を見つめながら自作の物語を考えだしては時間が過ぎるのを待つ少女だった。成長するにつれ物語はより長く複雑なものになり、ハッピーエンドに到達するまで数週間を要するようになっていった。そしてあるとき、不眠症を有効活用して、物語を書き留めることにしたのだった。以来20を超える作品を発表し、そのうち何作かはロマンス小説の賞にノミネートされているが、今も不眠症は続いているという。