ハーレクイン・シリーズ
ニューサウスウェールズ州、クレイドル・レイク──村人たちはみんな知り合いという、湖畔の小さな村だ。シドニーの大病院で働くファーガスはそこを転勤先に選んだ。最愛の娘を亡くした痛みを静かな環境で癒すために。同じころ、救急医のギニーも故郷のクレイドル・レイクに帰った。死期が間近に迫った愛する兄に治療を頼まれたからだが、弟二人も同じ遺伝性の病で失った彼女には、つらい役目だった。ファーガスとギニーが出会った瞬間惹かれ合ったのも不思議はない。二人は互いの目の中に同じ悲しみと苦悩を見たのだから……。だが、その愛をも揺るがす、さらなる試練が二人を待ち受けていた。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2009年12月20日
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- 著者
- マリオン・レノックス
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- 訳者
- 高橋庸子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-22067-7
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- 書籍番号
- I-2067
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モニター
ヒロイン、ギニーとファーガスとの出会いはハーレクインの世界ならではでしょう。傷ついたドクターの二人が出会うにしてはちょっと意外な状況(溝に落ちた羊を助ける)が結構良く感じました。日本ではほぼ有り得ないシチュエーションですもんね。これこそハーレクインならではでしょう。お互い大事な家族を亡くし、傷を癒す事が出来ない状況の中、何とか頑張っている姿はちょっと感動です。私ならどちらかの状況に置かれたら、自暴自棄になるかも・・・。ハーレクインの世界なので、最後はハッピーエンドなのは分かっていますが、そこに行き着く迄のハラハラ感が読み応えになっていました。
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モニター
お互いの傷を埋めあいながら、惹かれてはいけないと思いつつ離れられない…大人の男女が繰り広げる愛の展開に漬かりながら読みました。主人公2人の互いを思いやるストーリーが読んでいて心地よく、応援したい気持ちになりました。ストーリーも医療現場の臨場感など味わうことができて醍醐味あるものでした。
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モニター
大切な人を喪った過去を持つヒーローとヒロイン。それ故に人との繋がりを恐れ距離を置いている二人。お互いに惹かれあいながらも、心の傷ゆえに近づかない、近づけない二人が周りの人との関わりから少しずつ少しずつ心を開いていく様子がとてもよかったです。ハーレクインによくある嵐のような怒涛の展開ではありませんが、静かな小さな村とこの静かなお話と雰囲気がとてもあっていていいと思いました。
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モニター
心に傷を負ったギニーとファーガスが惹かれあっているのに、お互いの抱えているものの為に気持ちを抑えながら関わっていく。ギニーの強さや優しさ、寂しさ、そして心の傷を乗り越えていく二人とその周りの人たちの暖かさにに思わずほろり来てしまいました。ハードな恋愛ではないけれど、大人の幸せを感じました。
オーストラリアの農場で育ち、ロマンスを夢見る少女だった。医師との結婚後、病院を舞台にしたロマンス小説を書くことからスタート。現在はハーレクインの常連作家として、作品の舞台も多様になり、テンポのよい作風で多くの読者を得ている。トリシャ・デイヴィッド名義でも作品を発表していた。