ハーレクイン・シリーズ
ベネチアの幻
いったいどちらが幻なの……?私の愛しい人と、私が憎む悪魔と。
18世紀ベネチア。街じゅうが祭り気分に浮かれるこの地に、 母を捨てた父を捜しにやってきた17歳のキアラ。 手持ちの金が乏しくなり、やむなく得意の占いで小銭を稼いでいると、 怪しげな男たちにつかまって賭博の館へと連れ去られてしまった。 そこで奴隷として扱われ、占いのみならず夜伽まで強いられそうになり、 キアラは絶体絶命の窮地に陥った。彼女が館から逃げようとしたとき、 一人のベネチア貴族が目に留まった――彼は、妹を手籠めにした悪魔! しかし、抗いがたい魅力で人を虜にするその美男ルカは光にあふれ、 なぜかその背後に見える黒い幻に邪悪なオーラが取り巻いて見える。 ルカが言った。「ぼくがその娘を買おう。美しい女の奴隷を」
-
- 頁数
- 288頁 / 新書判
-
- 発行日
- 2021年09月05日
-
- 著者
- ニーナ・ボウモント
-
- 訳者
- 石川園枝
-
- 定価
- 910円(税込)
-
- ポイント
- 0pt
-
- ISBN
- 978-4-596-01066-7
-
- 書籍番号
- PHS-263 (初版HS-95)
モーツァルトと同じオーストリアのザルツブルク生まれ。貴 族のストロガノフ家を含むロシアの系譜を継ぎ、エカチェリー ナ2世の最後の恋人という説もあるズボフ伯爵のほか、幾人かの 歴史的人物たちも家系図に名を連ねる。アメリカのマサチュー セッツで育ち、子供の頃に25ページから成る『風と共に去りぬ』 の続編を書いたことも。翻訳家や編集者として長年働き、数カ 国語に堪能なことが、歴史に関して深く掘り下げたリサーチを 可能にし、作品作りに大いに役立っている。