ハーレクイン・シリーズ
愛なき伯爵の手に堕ちて
仮面舞踏会の夜、乙女は窮地に陥って……。
「抵抗しても無駄だ。安心しろ──悪いようにはしない」 リネットは仮面の男に抱きすくめられ、甘いおののきを覚えていた。 弟が悪友にそそのかされて盗んだ宝石を返そうとしただけなのに、 偶然居合わせた泥棒にとらわれて、唇を奪われてしまうなんて……。 混乱するリネットの口から不意に、恥ずべき言葉が飛び出した── 私の純潔と引き換えに、盗みを諦めてはもらえませんかと。 男は彼女の申し出を一笑に付し、宝石を手に立ち去った。 呆然と立ちすくむリネットは夢想だにしなかった。 彼は単に、友人に預けていた宝石を持ち帰っただけだということを。 そして、やがてリネットが住み込みで働く伯爵家の主だということを。
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2020年02月05日
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- 著者
- ヘレン・ディクソン
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- 訳者
- 富永佐知子
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- 定価
- 910円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2020年01月16日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-58674-2
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- 書籍番号
- PHS-224
読者レビュー
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イングランド北東部サウス・ヨークシャーの緑豊かな土地に、30年以上連れ添う夫と共に住んでいる。自然をこよなく愛し、読書や映画鑑賞、音楽鑑賞が趣味で、とりわけオペラに目がない。時間が経つのも忘れて図書館でリサーチすることもあり、想像と史実の絶妙なバランスが、良質な物語を生み出すと語る。