ハーレクイン・シリーズ
トニーは高校時代の友人の訃報を受け、急遽故郷に戻った。友人はミリセントという悪女のせいで、自殺に追い込まれたという。猛烈な怒りに駆られたトニーは、弔問に現れたミリセントを罵倒し、憤怒の形相で詰め寄った。とたんに彼女の顔は青ざめ……。
3人の子供に手を焼く実業家ニックの屋敷に派遣された、天使のベス。子守をすることが使命だと思ったが、ひどく不幸せそうな彼を見て、自分は彼の心を救うために天上から遣わされたと気づく。ベスはニックの心に人間らしい感情をよみがえらせるが、いつしか彼に恋をしてしまう。
5年前、ヘレナは憧れの子爵カールトンと結婚したが、翌朝夫は失踪した。その後妊娠がわかり、夫の家族に財産目当てと冷遇されながらも懸命に息子を育ててきた。ある日、みすぼらしい姿の男が現れ、ヘレナの前で倒れる。それは死んだと思っていた夫だった!
アリーはクリスマス休暇を過ごすため、スペインのピレネー山脈にやってきた。宿泊先のホテルで出会ったのは、巨大ホテルチェーンの経営責任者デス。女性不信に陥っているデスは、アリーに対して何かと不機嫌な態度をとった。ところが彼女の暗い秘密を知るや……。
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- 頁数
- 352頁 / 新書判
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- 発行日
- 2018年12月05日
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- 定価
- 1,029円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2018年11月15日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-74415-9
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- 書籍番号
- XVB-15
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モニター
それぞれ違った作風なので、自分では手に取らないような話も収録されており、新鮮な気持ちで楽しむことが出来ました。短編集なので、ヒーロー、ヒロインの心境の変化をもっとじっくり読みたいと思うところもありました。私が一番気に入ったのは、「地上に降りた天使」です。誤解から人を寄せ付けなくなったヒーローの孤独感と、ヒロインの純粋さに切なくなりました。読んでいる間、物語の中のクリスマスの風景が頭に浮かびます。クリスマスにピッタリの作品だと思います。
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さぼてん
4話ともクリスマスの許しと慈愛に満ちた内容で、ひび割れてかさついた私の心を愛で満たしてくれました。ダイアナ・パーマーは時代錯誤の女性蔑視だなどと偏見を持っていた。この話は、ヒロインが素直でいい子なのでよかったです。レベッカ・ウインターズの「アリーの秘密」は、題材が私にとって身近なことなので、短編なのが残念。もっと掘り下げて、その後の二人の様子が知りたかったです。
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モニター
4つの物語がいっぺんに読めるのが嬉しい1冊です。それぞれ、ひたむきで、芯の強い女性が、苦難を乗り越えます。特に気にいったのは、「帰ってきた子爵」。うら若い純真な女性が子爵と結婚するのですが、子爵には毒婦のように冷たくされ、嫌悪されてしまいます。その後子爵は出て行き、消息が不明に。そんな辛い経験を乗り越え強く生きるヒロインに惹かれました。そんなある日思いがけないことに、やせ細りみすぼらしい男がやってきて倒れてしまいます。それがまさかの夫で! 葛藤しつつも夫を介抱しますが、それが彼女を危機に陥れることに。絶望的な状況でも、健気に生きて知恵を絞るひたむきさに惹かれました。どの話もハートウォーミングなお話ばかりですよ。この季節にぴったりです。
シリーズロマンスの世界でもっとも売れている作家のひとり。各紙のベストセラーリストにもたびたび登場している。かつて新聞記者として締め切りに追われる多忙な毎日を経験したことから、今も精力的に執筆を続ける。大の親日家として知られており、日本の言葉と文化を学んでいる。ジョージア州在住。
ハーレクイン・シリーズでもっとも愛され、人気のある作家の一人。14歳の頃からロマンス小説に傾倒し、アン・メイザーに感銘を受けて作家になることを決意。コンピューター関連の仕事の合間に小説を書くようになり、1978年に見事デビューを果たす。以来、数多くの作品を生み続け、2015年にはアメリカロマンス作家協会から、その功績を称える功労賞を授与された。エリザベス女王からも目覚ましい活躍を認められている。
つねに本を読んでいるか、頭の中で物語を創作しているような子供だった。大学では英文学と哲学を専攻し、卒業後の進路を決めかねていたところ、数学専攻のハンサムな男性と出会い、結婚する決心をしたという。長年、2人の子供の子育てを優先してきたが、彼女の頭の中にある物語に興味を持ってくれる人がいるかもしれないと思い、小説を書きはじめた。
アメリカの作家。17歳のときフランス語を学ぶためスイスの寄宿学校に入り、さまざまな国籍の少女たちと出会った。これが世界を知るきっかけとなる。帰国後大学で、多数の外国語や歴史を学び、フランス語と歴史の教師になった。ユタ州ソルトレイクシティに住み、4人の子供を育てながら執筆活動を開始。これまでに数々の賞を受けたベテラン作家である。