ハーレクイン・シリーズ
二十歳のバーナデットは今、野心家の父の道具になろうとしていた。 上流志向の父は金に物言わせ、娘を没落貴族に嫁がせようと躍起なのだ。 喘息持ちで体の弱い私が相手方に歓迎されるはずがないし、 好きでもない人と生涯をともにするなんて、つらすぎる……。 そんな窮地に陥ったバーナデットに突如結婚を申し出たのは、 10年来の隣人であるスペインの伯爵エデュアルドだった。 冷酷で悪名高い、16歳年上の彼とは会えば喧嘩する仲だけれど、 本当は、彼を目にするだけで胸の高鳴りが止まらないほど好きなのだ。 思いがけない求婚に舞いあがったバーナデットだったが、 同時にエデュアルドは、うぶな彼女の心をかき乱す不埒な言葉を吐いた。 「ぼくにとって愛とは、結婚指輪より、寝室にかかわることだ」
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2018年10月20日
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- 著者
- ダイアナ・パーマー
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- 訳者
- 鈴木たえ子
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- 定価
- 1,181円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2018年10月04日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-80096-1
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- 書籍番号
- PS-96
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レビュアー
愛情深さゆえに心に傷を負い、それから目を逸らすために尊大な態度を取る大人達。勤勉で努力家のバーナデットは気持ちを伝えることには不器用で、けれど誰より愛情深く彼女の強さと正しさが立ちはだかる困難に戸惑いながらも読み手をワクワクさせてくれます。紳士なのにプライドのせいで意地悪なエデュアルドの貴族らしい気遣いがスマートで、華やかなロマンスに心奪われました。
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モニター
病弱で父親からの愛情に恵まれていないヒロインですが、気丈ですし、有能。毒蛇と表現するほど意地悪なヒーローの祖母である伯爵夫人と親戚の花嫁候補に対抗するヒロインの行動は、スカッとすること請け合いです。(普通の人にはあれはできない) ヒーローは、いろいろありますが、終始ヒロインを気遣い守ってくれます。あの父親でさえ、最後は...。ダイアナにつきものの鬼畜ヒーローが懐かしくさえ思える楽しい一冊です。
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ゆうりょうかか
なんだ結局、両想いなのね、と。ヒロインが体が弱くて…と書いてあったけど、それ以上に知的で可愛くて、憎めない(^^) どんどん大人の女性へ成長していく姿。いつの間にか年上ヒーローを、包み込むような素敵な女性へ。もうニヤニヤが止まらない。ヒーローは、素敵なツンデレで、もう大好きです。なになに~と思いながら、アッという間に読み終わってしまいました。
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まんぼう
ダイアナ・パーマーの世界を堪能できるお話です。ヒロインのバーナデットは、喘息の持病があっても花などを愛でて、しっかりとした自分の考えを持つ女性。
ヒーローのエデュアルドは、過去の出来事から傷ついているところもあり、怖そうな噂もあるけれど誠実な人。ふたりは、お互いの利害の一致もあり結婚に向かう。その過程から結婚後、そしてラストまでいろいろなことがあり、途中で読書を中断したくない本でした。
シリーズロマンスの世界でもっとも売れている作家のひとり。各紙のベストセラーリストにもたびたび登場している。かつて新聞記者として締め切りに追われる多忙な毎日を経験したことから、今も精力的に執筆を続ける。大の親日家として知られており、日本の言葉と文化を学んでいる。ジョージア州在住。