ハーレクイン・シリーズ
「君たちに関することはすべて把握するのが僕の役目だ」 ロンドンに出てきたばかりのテッサとその妹たちは、 傲慢な伯爵ペイトン・ラムスデンを前に戸惑いを隠せなかった。 生前の父が、私たちが全く知らない男性に後見役を頼んでいたなんて。 比類なく美しい伯爵は姉妹の日常にたやすく溶け込み、 寄る辺なきテッサの疲れた心を巧みに解きほぐしていく。 舞踏会で彼とワルツを踊ったあとに物陰で唇を奪われ、 生まれて初めての喜びに漂うテッサは夢想だにしなかった。 彼の唇からこぼれる言葉はすべて偽りだということを── 甘い愛の囁きも、彼が後見人であるという話も。
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- 頁数
- 240頁 / 新書判
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- 発行日
- 2018年09月05日
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- 著者
- ブロンウィン・スコット
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- 訳者
- 高橋美友紀
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2018年08月23日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33290-5
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- 書籍番号
- PHS-190
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みきみき
初めての作家さんでしたが、主人公の二人がお互いが置かれた状況でなかなか胸の内を明かせず、反発しあいながらも惹かれずにはいられない様子に引き込まれてしまいました。よくあるリージェンシー物ではなく、サスペンス風の展開で、あっという間に読み終えました。ヒロインが自分というものをしっかりと持っていて、ある意味現代的な感じがしました。ヒストリカル初心者にもオススメのストーリーです。
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モニター
強い女性が好きです。この本の中にもいます。自分の頭で考え自分の意志で動く女性。ヒロインのテスは天使のように美しいけれど、自立心が強く、父亡き後3人の妹たちを守ろうとする良き姉です。思いがけずある事件に巻き込まれ、不安と戦いながら何が本当かを見極めようとするところ、危険を感じて銃を持って敵と対峙しようとするところは天晴れです。知性と行動力を併せ持つヒロインの活躍を読んで欲しいと思います。
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モニター
ロシア駐在外交官だった父の死を機に帰国したヒロイン。そんな最中、突然出没した後見人伯爵、友人のロシア人伯爵が使節団として渡英し突如の求婚…真逆のタイプの2人の貴族の水面下の駆け引き、時代のうねりにヒロインが巻き込まれるスリリングなストーリー。定番のハーレクイン・ヒストリカルとは一味違う作品で、最後までハラハラドキドキでした。
40作以上の著作を持つヒストリカル作家。特に1830年代のイギリスを舞台とした作品を好んで書き、当時の文化や社会情勢にも造詣が深い。アメリカのノースウェスト大学で教鞭をとる傍ら執筆活動に励み、余暇には歴史と外国語の学修や旅行を楽しんでいるという。2018年RITA賞ファイナリスト。