ハーレクイン・シリーズ
ロンドン社交界に名の通った賭博場の貴賓専用サロン── そこで働くエリザベスを一目見て、デア伯爵の視線は釘付けになった。 どことなく気品の漂う美しい彼女は、その場に似つかわしくなく、 経営者のフランス人に利用され、明らかに虐待も受けているようだ。 良い育ちであろう彼女が、いったいなぜ身を落としたのか? 不遇の女性についてそんなことを考えるうちに、 デア伯爵はそのフランス人経営者と一対一の勝負に挑んでいた。 その日、運の女神を味方につけた伯爵は、相手の持ち金が底をつくや、 貴族にあるまじき言葉を口にした。「その女を賭けろ」
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- 頁数
- 288頁 / 新書判
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- 発行日
- 2018年08月05日
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- 著者
- ゲイル・ウィルソン
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- 訳者
- 下山由美
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2018年07月19日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33289-9
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- 書籍番号
- PHS-189 (初版HS-128)
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ひるね
17歳で親の言うままに結婚。その後ある事情で利用され不幸な人生を送っていたヒロインは最後まで死守した気品でデア伯爵の目に留まる。ある使命を負って暗躍する伯爵はエリザベスの過去を暴き出口の見えない暗闇から救い出す。初めはよそよそしい側仕え兼友人のハーパーや伯爵の弟がいい人で物語の格調を高めているのが嬉しい。クールでスマートなデア伯爵なのだが、ターゲットを仕留めるのに変な拘りがあり余計な怪我を負うところがラブリー。
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モニター
これぞまさしくシンデレラストーリー! なんというか、ヒーローがあまりにかっこ良すぎて羨ましい限りです。たとえ育ちの良かったヒロインでも、ここまでの過去をもっていたらやはり普通でいることも難しいのでは。特にこのヒロインの過去を男性が目をつぶるには相当な精神力が必要と思いますが、このヒーローはやってのけた。伯爵であり、美男子であり、強くてユーモアもあり、愛情深い。素晴らしいの一言で、とても面白かったです!
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masamotomama
ヒーローのヴァル、昼間の彼も夜の彼もかっこいい! どちらにも会いたい。ヒロインのエリザベスは名前の通り、古風で誇り高い女性。純真な心を真綿に包み、人生の荒波を乗り越えんとしている姿がけなげで…。ヒーロー同様に私も守ってあげたくなりました。ヒーローもヒロインも信念を持って人生を進んでいる骨太な物語です。
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モニター
家族のために結婚し、兄のために賭博場で働かざるを得なかったのに…。こんなひどい境遇にもかかわらず、気高さを失わず耐えているヒロインがとてもかわいそうで、辛くなりました。貴族社会や、家族愛、戦争のむごさについて考えてしまう一冊です。ヒーローの弟たちのお話もあるようなので、そちらも読んでみたいです。
作家になる前は高校で英語と世界史を教えていた。19世紀初頭の摂政期を舞台にした歴史ロマンスとロマンティック・サスペンスを書き分けながら、由緒あるRITA賞を2度も受賞し、その他50を超える賞を獲得あるいはノミネートされた実力派。過去には、女性向けフィクション専門の組織としては世界最大のアメリカロマンス作家協会の会長を務めた。