ハーレクイン・シリーズ
両親亡きあと悪辣な弟に騙され、無一文で家を出たケイトは真冬の荒れ果てた避難小屋で危うく命を落としかけ、 偶然居合わせた謎めいた旅の紳士に助けられた。 グラント・リバーズと名乗るその陰のある美しい男性は、 ケイトが婉曲に事情を話すと問題解決としての便宜結婚を申し出た。 出会ったばかりの薄汚れた娘に求婚するなんて、この人はいったい……。 だが他に生きる術もなく、彼女は朦朧としながら申し出を受け入れた。 通りすがりの農民を証人に結婚したあと、新居に案内されたケイトは 豪壮な屋敷と使用人の数に驚き、慌てふためいた。「あなたは誰なの?」 グラントは平然と答えた。「第4代アランデール伯爵だ」
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2018年07月05日
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- 著者
- ルイーズ・アレン
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- 訳者
- 清水由貴子
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2018年06月21日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33286-8
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- 書籍番号
- PHS-186
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モニター
緊迫した場面から始まり、一気に引きこまれました。子供のために便宜結婚をしたふたり。女性の立場の弱さ、貴族社会の負の部分、ふたりの揺れる気持ち、お互いへの心情が丁寧に描かれ、あわせてヒストリカルの世界にいざなわれました。キーになるのがふたりの子供です。まさに奇跡のような出会い、そして強い結びつきへの軌跡。ヒストリカルの世界を満喫。クリスマスのころにまた読み直したいです。
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さいみ
ケイトとグラントの衝撃的な出会いの場面から、目が離せない引き込まれる展開でした。それぞれが隠しあう「秘密」、お互いを想うからこそ、ひた隠しにする二人なのですが、その秘密が少しずつ明らかになる過程での関係性の変化や心情の語りが愛に溢れています。読後の多幸感に大満足です。
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こたろうなち
ルイーズ・アレンさんは、読者を引き込む力がハンパないです。ぐいぐい物語の中に読者を引き寄せ、夢中にさせてくれます。ケイトとグラントのキャラクターもとても魅力的で、冒頭からあっという間に物語の中盤まで読めてしまうくらいです。「貴族」「伯爵」といった非日常を感じ楽しむことができるのが、<不肖の四貴族>シリーズの魅力だと思います。
物心ついたときから歴史に興味を抱き、8歳のときには3ページの歴史小説を書いた。地理と考古学の学位を持ち、特定の風景や場所から、小説を書くインスピレーションを得ることが多いという。とくにヴェネチアやブルゴーニュ、ギリシアの島々からはこれまでに多くのアイデアが生まれた。ヒーローのモデルにもなる最愛の夫とイングランドのベッドフォードシャーに在住。友人とフランセスカ・ショー名義での共著も多数ある。