ハーレクイン・シリーズ
家事手伝いのメアリーは両親と年の離れた妹の世話に明け暮れる毎日。 ある日、病後の大伯母につき添って訪れた病院で、 オランダ人ドクターのルール・ヴァン・ラケスマ教授と出会った。 髪に白いものの交じった長身の彼をひと目見た瞬間、 メアリーの胸に恋の矢が突き刺さった。 だが彼が尊敬される高名な医師と知り、自分には縁がないと悟った。 もう会うこともないなら、せめて心の中だけでも先生と会いたい。 メアリーは叶わぬ恋心を白昼夢でなだめる日々を過ごすが、 運命のいたずらか、体調を崩した大伯母の家で教授と再会を果たす。 思いがけず親身に接してくれる彼に、封じた想いがあふれそうに……。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2017年12月20日
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- 著者
- ベティ・ニールズ
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- 訳者
- 原淳子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2017年11月30日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22496-5
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- 書籍番号
- I-2496 (初版R-1351)
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- ミニシリーズ
- ベティ・ニールズ選集
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ひろさく
ベティ・ニールズらしい「オランダ人のちょっと堅物なお医者様」と「しっかり者で心優しい英国娘」がお互いに自分の恋心に気づかない、素直になれないところが王道でしょうか。何かと不幸や意地悪もあるものの、ヒロインの素直で可愛い妹、頼りない両親、ヒーローのちょっと無鉄砲な正義派の妹、親切な家政婦と、脇を固める良き人々、愛犬、愛猫とを絡めたほのぼのしたストーリーで読み応えがあります。
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モニター
現実においては、きっとこういう感じで結婚へ向かって行くのだろうなと思わせてくれるような作品でした。派手さはないけれど、小さな心のやりとりが積み重なっていって、お互いを意識し合い、やがてそれが恋だと気付くというような。ヒーローとヒロインの関係が当初しっくり行ってなくて、作品全体に緊張感があったけれど、周囲の存在が時折ほっと和ませてくれました。ヒロイン妹の、若さ故の不躾でもあり率直でもある言動や、ヒーローの犬に話しかける周囲の人々…。いろいろと問題のある人物も多々いましたが、全体として、じんわりと心に染み入る、落ち着いた雰囲気の作品でした。
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映画館
淡々と話が進みますが、何故か引き込まれていく不思議な魅力のあるストーリーでした。周りから見ると理想のパートナー同士のメアリーとルールですが、知らぬは本人たちのみ。特にルールの鈍感さにライバルが絡んできて二人はどうなるかとワクワクして一気に読み上げてしまいました!
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エアロ
ヒロインはとても家族思いの心のやさしい人で、かなわぬ恋とあきらめながらもヒーローを思い続けます。こんな素敵な人の思いがヒーローに通じてほしいと願いながら読んでいました。今回も、ベティ・ニールズさんの世界感満載の作品で楽しくて一気に読んでしまいました。
イギリス南西部デボン州で子供時代と青春時代を過ごした後、看護師と助産師の教育を受けた。戦争中に従軍看護師として働いていたとき、オランダ人男性と知り合って結婚。以後14年間、夫の故郷オランダに住み、病院で働いた。イギリスに戻って仕事を退いた後、よいロマンス小説がないと嘆く女性の声を地元の図書館で耳にし、執筆を決意した。1969年『赤毛のアデレイド』を発表して作家活動に入る。穏やかで静かな、優しい作風が多くのファンを魅了した。2001年6月、惜しまれつつ永眠。