ハーレクイン・シリーズ
オーストラリアの難民収容所で、ハニは身を守るため少年のふりをしてつらい暮らしに耐えていた。 ほんとうの名前も、自分が何者なのかもわからない。 ある日、走ってきた車にあやうく轢かれかけ倒れたハニは、 中から現れた黒い瞳の堂々たる体躯の男性を見て、息をのんだ。 端整で誇り高い顔。この辺では見慣れない白い外衣とかぶりもの── きっと高貴な身分の人なのだろう。私には縁のない世界の。 ハニは病院へ行こうという彼の言葉に返事もせず、その場を立ち去った。 後日シャリフと名乗る彼が再び現れ、ハニに伝えたいことがあると言う。 まさかこの人は……わたしが女性だと気づいているの?
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2017年10月20日
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- 著者
- アレキサンドラ・セラーズ
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- 訳者
- 山野紗織
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- 定価
- 734円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2017年10月05日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-51776-0
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- 書籍番号
- D-1776 (初版D-1116)
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- ミニシリーズ
- ハーレクイン・ディザイア傑作選
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ゆん
すっと物語の世界に入り込むことのできる作品です。ロマンスとは別に、世の中の悲しい部分にもスポットが当てられており、単純な恋愛小説ではありません。大人の女性向けの作品かな、と思います。
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ココア
初めてハーレクイン作品を読みました。シンデレラストーリーなのかと思っていたのですが、それだけではなくもっと現実的で、浮世離れした作品ではないように感じました。ヒロインを取り巻く環境の変化や、ヒーローの心にある少年としての自分、それごとまるごと包み受け入れてくれる人々。心が温かくなりました。私の勉強不足ではありますが背景知識があったら、より深く楽しめたかもしれません。
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モニター
厳しい環境、難民キャンプで暮らす少年と彼を見て何かを感じる裕福なシーク。そんな初めての出会いから、めくるめく御伽の国のような美しく素晴らしい裕福なプリンセスへの転身へと舞台は180度ガラリと変わります。単なる夢物語にはなっておらず、変化に怯え、とまどい、抑圧された自我を取り戻すためにもがき苦しむヒロインの姿も描かれています。そんな彼女を見守り、気にかけているうちに目が離せなくなるヒーローがとても素敵なシンデレラストーリーでした。
ミニシリーズ〈砂漠の王子たち〉をはじめとする数多くの作品での受賞歴を誇る人気作家。彼女の作品は15以上の言語に翻訳され、世界各国で出版されている。