ハーレクイン・シリーズ
おてんば娘のジェシカは少女の頃からジャックを兄のように慕っていた。 夏の嵐のなか不運にも落馬して左足に大怪我をした彼女は、 将来の希望を失った──足の悪い娘なんて誰からも望まれない、と。 舞踏会でろくに踊れず壁の花となっていたジェシカに声をかけたのは、 両親を早くに亡くし若くして公爵となったジャックだった。 跡継ぎを望む祖母に結婚をするよううるさく言われ、 とうとう開くことになったハウスパーティへ彼女を招待したいという。 一瞬ジェシカの胸はときめいたが、すぐに自分は場違いだと考え直して泣く泣く辞退すると、ジャックは見下したように尊大に言い放った。 「そばにいてほしい。君と正反対の女性を公爵夫人にしたくなるように」
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2017年06月05日
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- 著者
- エリザベス・ビーコン
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- 訳者
- 高山恵
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2017年05月25日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33260-8
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- 書籍番号
- PHS-160
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モニター
たびたび出てくるヒーローとヒロインの辛辣なやり取りには冷や冷やし、あまりの言葉にヒロインが可哀そうになるほど。ヒーローがヒロインに対する気持ちを自覚するくだりは、やや独善的な部分も感じ、これでハッピーエンドはあるのかと思いました。が、一度スイッチが入ったヒーローはすごかったです。ヒロインが築いた心の壁をガンガン超えてこようとする彼の行動力には、過去のマイナス分を打ち消すほどの爽快感を覚えました。
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モニター
ヒロインが足の怪我のことで引け目を感じ自己否定を続けているけれど、実は「愛する人から愛されて」結婚したいと切望しているのがひしひしと感じられました。ヒーローがヒロインへの愛に無自覚、または必死に愛ではないと否定し続けるので、本当は両想いなのになかなか幸せになれない二人がじれったかったです。この作者の初の邦訳とのことで今後の他の作品、特にリッチとアレックスが主人公のお話を読みたいです。
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モニター
日本初登場の作家です。イギリスの田舎の領地の様子や庭園の素晴らしさが目に見えるように描かれています。足の不自由な令嬢と、公爵が愛に気付くまでのハラハラドキドキが楽しめます。
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モニター
コンプレックスで頑ななヒロインとヒーローが、互いの先入観と誤解をぶつけ合い、乗り越えいく過程に目が離せず、読み応えがあります。ひょっとしたら、シリーズ物なのでしょうか。
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ゆきりん
大好きなヒストリカル! ドキドキで一気に読みました。ヒーローがヒロインにメロメロ度100%なのでおすすめです♪
風光明媚なイングランド西部に在住するリージェンシー作家。10代でジェイン・オースティンの『高慢と偏見』や『説得』、シャーロット・ブロンテの『ジェイン・エア』などをぼろぼろになるまで繰り返し読み、その後はジョージェット・ヘイヤーの表現豊かでウィットに富んだ歴史ロマンスを愛読した。華麗で多彩な英国摂政期について研究し、カリスマ性のあるヒーローと気骨のあるヒロインの物語を紡ぐ仕事をこよなく愛している。