ハーレクイン・シリーズ
目が覚めたら、ヘンリエッタは壮麗な屋敷の寝室で横たわっていた。 下着姿に、髪は乱れ、あげくに泥のにおいを漂わせている。 ふと気づくと、ベッドカーテンの陰に男性が立っていて、 そのたぐいまれな美しさを見て、彼女は我が身を恥じた。 「ここはどこ?」相手の答えに、ヘンリエッタはうろたえた。 そこは彼女が家庭教師として仕える家に隣接する伯爵領だったのだ。 つまり彼は、不道徳な噂が絶えない放蕩伯爵レイフ・セント・アルバン。 側溝に倒れて気を失っていた彼女を拾って、ここまで運んだという。 いったい私の身に何が? このはしたない格好は、まさか伯爵様と……? かたや彼女の疑念を見透かしたレイフは、頭の中で毒づいた。 世慣れたこの僕だ、こんな無垢な村娘になど用はない!
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2017年05月05日
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- 著者
- マーガリート・ケイ
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- 訳者
- 日向ひらり
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2017年04月21日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33258-5
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- 書籍番号
- PHS-158
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モニター
冒頭からインパクトがあって引き込まれました。最初から災難ばかりなのに天真爛漫でしっかり前に進んでいくヒロインがとても可愛らしいです。人を信じず孤独に生きているヒーローが惹かれるのもわかります。そしてそんなヒーローもすごくピュアなんですよね。格好いいんですけどヒロインのほうが逞しく支えてあげてるような…ヒーローが愛を見つける物語という印象です。ストレスなく楽しく読める作品でした。
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モニター
冒頭から次々と災難に見舞われるヒロインを毎回偶然助けることになるヒーロー。二人の出会いは偶然ではなく必然だと思わせる始まりです。放蕩者として知られるヒーローですが、もしかしてヒロインが初恋なのかと疑ってしまう程の不器用さを覗かせて、すんなりとはまとまってくれません。ヒロインがヒーローの身勝手な提案を毅然と撥ねつけた時は、感心しました。ヒーローが隠してきた心の傷とどう向き合うのかも読みどころです。
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ゆうちゃん
ヒストリカルの時代背景に相応しいつつましく恥じらいをもった無垢なヒロインと、正反対の心に傷というか暗い過去をもつハンサムなヒーローの話です。純粋なヒロインの優しさにやけっぱちなヒーローが次第にメロメロになっていく様子が可愛いです。時代がかった言い回しなど、まどろっこしいところもまたオペラのような感じで胸がキュンキュンしました。
スコットランドに生まれ育つ。グラスゴー大学で法律を学んだが、卒業後は異分野に進み、仕事の傍ら通信制大学で歴史の造詣を深めた。9歳にして詩作コンテストで優勝した才能は、のちに大好きなヒストリカル小説の執筆に発揮され、ミルズ&ブーンからデビュー作が出版された。