ハーレクイン・シリーズ
ギリシアに魅せられ、クレタ島の旅行会社で働くトニは、 ある日、親切から老人を車で家に送った。 だが誘われるまま家に入ると、老人は態度を急変させ、 妹がトニの兄の車にはねられた仕返しに、彼女に切りつけたのだ。 騒ぎに気づいた家族の制止であやうく難は逃れたものの、 老人の家族によれば、彼の復讐を止める方法はひとつしかないと言う。 それは、トニが老人の孫ダロスと結婚すること── ギリシアでは親戚には仕返しをしない習わしなのだという。 トニは傍らに立つ傲慢そうな浅黒い肌のダロスを、困惑顔で見上げた。 1週間後、彼のプロポーズを受け、別荘で彼との結婚生活が始まるが……。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2017年01月20日
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- 著者
- アン・ハンプソン
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- 訳者
- 加藤しをり
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- 定価
- 713円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2017年01月05日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-42090-9
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- 書籍番号
- PB-190 (初版R-33)
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モニター
この作品は1980年の作品なので考え方や言い回し、風習は現代においては古さを感じますが、内容的には現代の作品には無い要素が沢山あります。今まで傲慢ヒーローの作品はいろいろ読みましたがこの作品はダントツでした(笑)。ヒロインも負けてないし(笑)。本当にハッピーエンドが来るのかと思いハラハラしながら最後まで読ませてもらいました。ヒーローもヒロイン以外にはやさしいのに、何故かたくなにヒロインに冷たいのか…とっても最後までどうなるか予測がつかない作品で、古い作品ではありますが、ある意味新鮮でした。是非一度読んでいただきたい作品だと思います。
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モニター
理解しがたい復讐から始まってどう恋愛に絡んでいくのかが楽しみだったのですが、終始ヒロインが気の毒でちょっとだけ泣けてきました。古い作品だったようで言い回しや言葉のチョイスに時代を感じ少し読みにくい箇所もありました。とても家族思いの二人。思いを打ち明けてからが短くて、もう少し先まで読んでみたかったです。友人のカリトスが幸せになる物語があったら読みたいなって思いました。
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純
最初はなかなか共感することが出来ませんでした。トニはなんて自分勝手で、ダロスはなんて傲慢なんだろうと。しかし、段々と彼女たちの良い面が見えてきて、共感できる部分が増えていきました。でもアクシデントが起こるたびに「えっ、またそんな考えになってしまうの…」とはらはらしたり…。でもきっと人間って、こうやって進んだり戻ったりしながら、関係を進めていくものなんだなと思いましたね。風景描写も丁寧で、街が目に浮かぶようでした。
元教師。旅行好きで、各地での見聞をとり入れて小説を書きはじめたところ好評を博し、ついに教師を辞め執筆活動に専念することにした。物語の背景として選んだ場所へは、必ず自分で足を運ぶことをモットーとしていた。70年代から活躍し、シリーズロマンスの黎明期を支えた作家の1人。