ハーレクイン・シリーズ
父を亡くした看護師のチャリティは身寄りがないも同然だった。 継母は家を売り払って国外に移住し、美しい義理の姉とも疎遠で、 モデルの仕事をする姉に対して引け目を感じていた。 そんなチャリティをオランダの病院に勤めないかと誘う者がいた。 人好きのする笑顔をもつオランダ人医師のコールだ。 結婚をほのめかす彼の言葉を信じて異国の地へやってきた矢先、 チャリティは、彼が自分とのデートをすっぽかし、 美人看護師と出かけていくのを目撃して絶望の淵に突き落とされた。 つらいけれど涙をこらえて懸命に働く彼女に、 外科のファン・デル・ブロンス教授が声をかけた。 「泣くのは恥ずかしいことじゃない」
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2016年12月20日
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- 著者
- ベティ・ニールズ
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- 訳者
- 平江まゆみ
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2016年12月02日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22448-4
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- 書籍番号
- I-2448 (初版R-980)
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- ミニシリーズ
- ベティ・ニールズ選集
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モニター
クリスマスの時季にピッタリの優しさに包まれたストーリーです。冷静沈着でポーカーフェイスのファン・デル・ブロンス教授と人のいいチャリティ。お互いに鈍感でありつつ、二人とも表情に気持ちが漏れ出ているのが面白い作品です。教授がチャリティと知り合って数日で愛犬に思わず漏らした一言を知っている読者としてはその後の教授の行動と不意の表情に顔がほころびます。「教授! 手際がよいのに少し抜けてますよ」と言いたくなりました。
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めだか
とにかくこの作品を読み終わった後は、穏やかな気持ちになります。ヒロインの内面に注目してくれる、裕福で、世間の誰もが羨むヒーロー! 現実にも現れてほしいです。この作品に登場するヒロインの上司のキングスマ師長が、素敵な方でした。彼女にも素晴らしい出会いが、ありますように!
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モニター
継母に家を追い出され、オランダへ招いてくれた恋人にも裏切られて、涙をこらえて働くチャリティに優しく声をかけるドクター。ドクターからの便宜結婚の申し出を受け、双子の世話をする優しいチャリティ。17歳差ということもあってなかなか自分の気持ちに気づかないヒロインとそれを温かく見守るドクター。美人のいとこが登場したことによってチャリティが気持ちを爆発させたり、ドクターがヤキモチを焼いたり、穏やかな愛情がとても優しい気持ちにさせてくれる作品でした。
イギリス南西部デボン州で子供時代と青春時代を過ごした後、看護師と助産師の教育を受けた。戦争中に従軍看護師として働いていたとき、オランダ人男性と知り合って結婚。以後14年間、夫の故郷オランダに住み、病院で働いた。イギリスに戻って仕事を退いた後、よいロマンス小説がないと嘆く女性の声を地元の図書館で耳にし、執筆を決意した。1969年『赤毛のアデレイド』を発表して作家活動に入る。穏やかで静かな、優しい作風が多くのファンを魅了した。2001年6月、惜しまれつつ永眠。