病の祖父を世話しながら病院の食堂に勤めるユーレイリアは、厳しい家計をなんとか支えていた。朝から晩まで働き、恋をする暇もない。やがて祖父が亡くなり、住む家を失った彼女に、驚きの申し出が──祖父の古い知人の息子であるオランダ人外科医エイドリックが、彼女を妻に迎えたいという。よく知らない年上の男性と結婚だなんて。ためらう理性とは裏腹に、心はひとりでに躍りだし……。

意地悪な雇い主の下で住み込みの秘書をしているフランセスカ。少ない給金でも、年の離れた妹と暮らすために我慢するしかなかった。つらい日々の中、日課の犬の散歩で知り合った男性レニエと会うのを心待ちにしている。ある日、雇い主が家に高名な医師を呼ぶと、現れたのはなんとレニエ！　だが彼は、驚くフランセスカに声をかけようともしない。身分の違いを感じて傷つく彼女だったが……。

看護師ジュリアは自宅に戻る患者につきそったところ、到着した先で雪に閉ざされ、1泊するほかなくなる。深夜、道に迷ったので朝まで滞在させてほしいという青い瞳の医師が現れた。アイヴォと名乗る彼が、高熱を出した患者の処置をてきぱきとこなす姿に、ジュリアは胸をときめかせた。それを知ってか知らずか、彼はふいにキスをすると、思わず頬を染めた彼女に言った。「ただの挨拶だよ」

メアリスが目覚めると、見知らぬ男性がこちらを見つめていた。ここ数時間の記憶がない。マックと名乗る彼に、不思議と寄り添いたい衝動に駆られる。だが、二人が体を重ねたのか知りたいのなら答えはノーだ、と彼はにべもない。この人はいったい、何者なの？

天真爛漫なケリと真面目な隣人ロックは、昔から兄妹のように過ごしてきた。ある日、雪道を走行中、事故で車が故障し、ケリが肩を負傷。ロックに軽々と抱き上げられたケリは、彼を男性として強く意識する。そして無人の小屋で、初めて一夜を過ごすことに……。

挙式寸前に婚約破棄されたブルック。クリスマスイヴの夜、吹雪の中で泣く幼い少女を発見し、自宅で保護する。警察に通報後、事情を聴きに来たたくましい保安官のヴァンスに思わずときめくが、彼は結婚寸前で破局した経験から生涯独身を決め込んでいて……。

「大変！　どうしましょう！」デパートの販売員ジュリエットの乗るエレベーターが突然停止した。閉所恐怖症の彼女は、並外れた美貌の男性の前で取り乱す。すると彼は震える彼女を抱き、キスで黙らせた──それが、オーナーである大富豪ロブとの出逢いだった。

“ハーレクイン”は、今年9月に日本上陸40周年を迎えます。
ハーレクイン・ロマンス第1号がリリースされた9月に合わせ、3カ月連続で、『スター作家傑作選～プレミアム・コレクションI/II/III～』をお届けします。ハーレクインを代表する作家たちによる、ハーレクインらしさあふれる作品を2話収録。

ケイトの勤務先が買収され、5年前に別れた不実な元夫ショーンが新社長に。離婚後に妊娠に気づいて産んだ息子の存在を知られまいと、退職願を出すが……。ペニー・ジョーダン作『愛を捨てた理由』――英国ロマンス界が誇る大スター作家の至宝の書。

ジョアンナは長年想いを寄せる大富豪フランコと政略結婚したが、昼は愛されず、夜だけ情熱的な生活に懸命に耐えてきた。だがある日、夫の元恋人が現れ……。ヘレン・ビアンチン作『まやかしの社交界』他1作。ハーレクインの礎を築いた作家たちの王道ロマンス。

クロエは政略結婚した富豪アリストンへの不毛な愛がつらくて離婚。今、彼に家業の救済を乞うと、跡継ぎを要求される。妊娠するまでは愛人だと釘を刺されて……。ルーシー・モンロー作『結婚という名の契約』など、現代のハーレクインをになうスター作家たちが描く鮮やか恋模様。

冷たい親に育てられた18歳のヘイリーにとって、恋人マックが心の支え。だがドライブ中に不幸な事故が起き、マックだけが重傷を負ってしまう。彼の家族から面会すら拒絶され、失意のヘイリーは彼に別れを告げることなく故郷を去った。それから10年後──
シャロン・サラ著「初恋を取り戻して」等、ハーレクインの大スター作家たちが綴る短篇集。

傷ついた心はいつしか、優しい彼の愛に包まれ——。
ハーレクインの大スター作家たちが綴る、心癒やす珠玉の短篇集。

幼な子は、ただ一人愛した男性がくれた宝物——。
大スター作家らが描く、“秘密の命”と愛の物語、3編を収録。

姉の遺児たちを養子にするため、大富豪ザックと契約結婚したフレディ。
いつしか彼を愛するようになった彼女は、妊娠と同時に契約が終了することに怯え……。

初めてのハーレクインにぴったり！
スキー場、バレンタインデーのオフィス等冬らしい舞台設定で、3人の大スター作家が綴る、ロマンチックな傑作短編集